アーリーリタイアって大海原の航海みたいなものかもしれない

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何度か過去の記事でも書いていますが、50才でリタイアすることが今の私の目標とするところです。あとざっくり10年後になります。

これから10年も働き続けることに軽い絶望感を感じる時もありますが、そんなことを言っても始まらないので何とか自分の気持ちを誤魔化しながら、折り合いをつけて生きていくつもりです。

ただ、アーリーリタイアした後のことを少し想像力を働かせてシミュレーションしておくことは無駄どころか非常に重要なことであろうと思ったりしています。

現在の私はサラリーマンとして働いている身分でありますから、たとえブログなどを通じてアーリーリタイアされたセンパイ方の体験を読んだところで100%理解することはできません。

自分が体験していない以上それは当然のことではあります。

が、最近様々なブログ記事を読むにつけアーリーリタイアとはまさに大海原を進む航海に似ていると感じるようになりました。

まぁ、ものの例えです。

船のサイズや乗組員は人それぞれ。独身の方は一人乗りの船(ヨットでもボートでもいい)だろうし、結婚しているなら二人乗りの船。子供がいるならその人数分乗れるだけの船となります(子供はどこかで独立して船を降りるでしょうが)。

大海原。それは何が起こるか分からないとても怖いところです。

船の舵取りを一歩間違えれば岩礁に乗り上げるかもしれないし、嵐に襲われた夜はとてつもなく大きな波を被って沈没するかもしれない。とにかく一寸先は闇というか、何が起こるか分からない。

ついさっきまで穏やかだった海が突然荒れることだってあるし、要は何があってもおかしくない場所。それが海原であり、それを承知で頼りない船一隻で船出するのがアーリーリタイアなのではないかなと。

つまり、アーリーリタイア=冒険家だということです。

チョモランマでもヒマラヤでも構いませんが、冒険家(この場合は登山家と呼ぶべきか)も今日思い立って明日登頂するわけではありません。

雪山に慣れるために冬の富士山登頂をするでしょうし、気圧変化への適応、登山ルートの決定、食料の調達、装備品の選定、現地ガイドの選定・・・挙げ出したらきりがないでしょうが実に様々な準備が必要となります。

準備の中でもっとも重要かもしれないこと。それは資金の調達ないしスポンサーを見つけることでしょう。

金がないと冒険は無理です。

アーリーリタイアも冒険家と同じで船出(会社を辞めて無職生活に突入)前に入念な準備が必要なのだと思います。

途中で燃料切れを起こさないよう、めい一杯食料や燃料を船に積み込む必要があるでしょうし、途中で寄港してそれらを調達することも考えておく必要があります。

適切な羅針盤も必要でしょう。医薬品も備蓄しておかなくちゃいけません。食料と燃料が尽きるという非常事態に備えて対策を考えておく必要もあるでしょう。冒険家なら釣りざおセットを船に備えておくでしょうし、魚群探知機も装備していればより安心かもしれません。

完璧を目指していたらきっといつになっても船出できないかもしれません。どんな入念な準備をしたって死ぬときは死ぬわけです。

死ぬリスクがあっても冒険家が冒険家であるかぎり旅に出るのです。

アーリーリタイアを選ぶ人間もまた冒険家であり、すべてのリスクに対処できないことを覚悟しつつそれでもアーリーリタイアという航海に挑むのだ。

冒険心がないのならアーリーリタイアはたぶんやめた方が無難だと思います。

さて、私はどうなるのやら・・・。

おわり