今日は日本の医療制度の「持続可能性」について、少し真面目に書いてみたいと思います。
■ 医療は無限ではない。崩壊の足音が近づいている
私たちが当然のように享受してきた日本の医療制度。
保険証を出せば、誰もが同じ価格で医療を受けられる。これは世界に誇れる制度です。
しかし最近、SNSでこんな投稿を目にしました。
「もう医療はもたない」
「診療報酬では黒字化は不可能」
「病院が潰れているのは田舎だけではない」
にわかには信じがたい言葉ですが、調べてみると現実味を帯びてきます。
特に高齢化が進む日本では、患者の数は増える一方、医療を提供する側は減っていくという“ねじれ”が深刻になっています。
■ なぜ日本の医療は「価格」が上がらないのか?
通常、経済原則では「需要>供給」になれば価格が上がるはずです。
ところが日本の医療制度では、診療報酬(≒価格)は国が決定しており、市場原理が働きません。
医療機関がどれだけ忙しくても、報酬は据え置き。
その結果、人手も予算も足りず、現場は疲弊しています。
■ AI医師は救世主となり得るのか?
ではどうやって効率化するのか。
ひとつの答えが「AI医師」の導入です。
私のように、毎月の処方薬を受け取るだけの通院なら、正直AIで十分だと思っています。
診断がすでについていて症状が安定しているなら、AIが過去のカルテを見てリフィル処方するのはむしろ人間より正確かもしれません。
ですが、新しい症状が出たときはどうでしょう?
「何か不安」「どこか変」――そんな曖昧さに寄り添ってくれるのは、やはり人間の医師です。
■ リフィル処方に反対する開業医の“本音”
興味深いのは、リフィル処方に消極的な医師が少なくないこと。
理由は様々ですが、現実問題として「定期通院=安定収益」である以上、制度変更が経営に直撃するのです。
私はこれを責めるつもりはありません。
むしろ、「医師の収益が制度に依存してしまっている構造」が問題だと感じます。
■ 高齢者医療を切り捨てるべきではない。ただし、メリハリは必要だ
「医療資源が限られているから、重症者を優先すべき」
この考え方には賛成です。
しかし誰しも、歳を取ればあちこち悪くなる。
病院にかかれなくなる社会になったら、国民の間で不公平感が高まるのは間違いありません。世代間の分断も助長しかねない。
だからこそ私は、メリハリある医療の再設計が必要だと考えています。
軽症者:AI+リフィル+予防医療で対応 重症者:人間の医師がしっかり診療 医療機関:診療報酬ではなく、アウトカムで評価される制度へ
■ 一市民として、私にできること
私は医師でも政治家でもありません。
でも、できることはあります。
医療制度改革を真剣に掲げる政党を見極めて、支持すること 自分自身が健康を維持する努力を怠らないこと
健康でいれば、病院にかかる頻度は減ります。
つまり、それ自体が医療制度のサステナビリティを支える行動になるのです。
■ おわりに:医療制度は“みんなで守るもの”
「医療制度が崩壊したら困る」と思うなら、
「医療制度を崩壊させない行動」を、自分から始めるしかありません。
私たち一人ひとりが、
「自分は本当に病院に行くべきか?」
「この処方、本当に毎月通院しなければならないのか?」
と問い直すこと。
それがきっと、将来の日本を救う力になると信じています。
\ 最後まで読んでいただきありがとうございました /
SNS等でこの記事をシェアいただけると励みになります!Twitter はこちらから
コメント