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団塊と氷河期世代がいなくなれば日本は救われる?世代間格差という病の終焉

今、日本の若者が抱く強い不満

SNSやメディアを見ていると、年金や医療、介護など、いわゆる「社会保障」の不公平感に怒りを感じている若い世代の声をよく目にします。

「こんなに保険料払っても、自分が年を取る頃には受け取れないんでしょ?」

「高齢者ばっかり優遇されて、若者は搾取されるだけじゃないか!」

こうした不満の根底には、**日本の人口構造そのものに起因する“世代間格差”**という問題があります。私自身もその渦中にいる“就職氷河期世代”として、強く実感するところです。

年金や医療の仕組みは「人口構造」に依存している

年金制度は、現役世代が保険料を納めて、そのお金で高齢者に給付を行う「仕送り方式(賦課方式)」を基本としています。つまり、支え手(若者)が多く、受け取り手(高齢者)が少ない構造で初めて成り立つ制度です。

ですが、今の日本はまさにその真逆。

支える人はどんどん減り、支えられる人ばかりが増えている。

それを作っているのが、次の2つの巨大な人口の塊(クラスター)です。

団塊世代とその“子ども”たちの圧倒的な存在感

【第1の塊】団塊の世代(1947〜49年生まれ)

現在の年齢:76〜78歳 戦後のベビーブームで年間約250万人生まれた世代。 高度経済成長を支えた一方で、今は年金・医療・介護の受益者の中心に。

【第2の塊】団塊ジュニア世代(1971〜74年生まれ)

現在の年齢:51〜54歳(=私もこの層) 団塊世代の子どもたちで、人口ボリュームもかなり大きい。 就職氷河期に社会に出たため、低収入・不安定雇用・無年金リスクという三重苦。

この2つの世代が同時に存在していることで、社会保障制度の**“支える人数”より“支えられる人数”の方が多い**という非常にいびつな状態が続いているわけです。

「自然解決」はいつ来るのか?

結論から言えば、団塊世代と団塊ジュニア世代が高齢化して死亡していく2040〜2060年代ごろには、ようやく人口構造が“なだらか”になります。

なぜなら、その後の世代は出生数が少なく、人口の大きなクラスターが存在しないため、世代間格差も物理的に縮小していくからです。

つまり、今のような**「高齢者が多数派で制度を歪めている」構造は、人口動態の自然な流れによって終わる**ということ。

とはいえ、それまでは地獄

ただし、それまでの30〜40年の間は、次のような「負担のしわ寄せ」が若い世代に襲いかかります。

年金支給開始年齢の引き上げ(70歳〜) 医療費・介護費の自己負担増 消費税率の再引き上げ 現役世代の可処分所得の縮小 自助努力(iDeCo・NISA)なしでは老後破綻

つまり、制度が構造的に崩れているのに、根本的な解決は難しく、「応急処置の連続」で乗り切るしかないのが実情なのです。

結局、どうすればいいのか?

政治や行政に期待しすぎるのではなく、私たち個人が「どうサバイブするか」に意識を切り替えるしかないと思っています。

老後に備えて資産運用を学ぶ NISAやiDeCoを活用して「制度の恩恵」は最大限に受ける 支出を見直し、浪費を減らす 長く働けるスキルを身につける 健康を維持し、医療・介護費を減らす

そして何より、「世代間格差」は永遠に続くものではなく、時間が解決する問題でもあるという視点を持っておくことも、心を保つうえで大切です。

✍️ 最後に

「若者が損をする社会はおかしい」

そのとおりだと思います。

でも、制度や政治を非難するだけでは何も変わらない。

今の日本に生きる以上、「この歪んだ構造の中で、いかに合理的に生き抜くか」を考えざるを得ないのです。

そして、私たち団塊ジュニア・氷河期世代がいなくなった頃、ようやくこの不条理な社会保障制度も再構築されるかもしれません。

それまでの30年間、しぶとく生き延びて、見届けてやろうじゃありませんか。

おわり

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