本日の日経新聞の紙面の見出しである。4月〜9月わずか半年で44兆ドルの価値が蒸発した。
半期ベースでは過去最大となったようだ。
44兆ドル。日本円にすると6300兆円。日本の国家予算が100兆円だとすると63倍の規模。
しかし、日本株は相対的にまだマシと言えそうだ。各国のチャートを見てみよう。
まずは米国。ダウ平均のチャートから。
35000ドル付近であったが30000ドルを割ってそこが見えない。2割ほど減価したことになる。
まだまだ底は見えないだろう。兎に角インフレを抑制することが目下最大の目標で、どうやら米国も不景気に突入するのかも。
次に欧州。最大の経済規模を誇るドイツの株価指数はどうだろうか。
キレイな右肩下がりのチャートを形成してて、ドイツもまた反転の兆しはなく、ウクライナ戦争に端を発したエネルギー危機が暗い影を落としている。
電気代の高騰がドイツを支えるモノづくりに大ダメージを与えていて、来年はGDPマイナス成長に陥る予想も出ている。
ロシアに依存しすぎたエネルギー政策が裏目に出た。ロシアをつけ上がらせたツケをドイツは今支払っている。
次に英国。最近トラス首相が就任したが、早速試練にぶち当たってあるようだ。
インフレ退治のために政策金利の引き上げという金融引き締めを進めながら、国債発行を財源にした大型減税を行うという。
ブレーキとアクセルを同時に踏むような矛盾した政策にIMFが警鐘を鳴らしたとか。ポンドは暴落してドルとパリティになる日も近いかもしれない。
株式指数はどうだろう。
10%ほどしか落ちていないので意外と健闘している。が、来週以降さらに下落ペースが加速する可能性はある。
インフレ、エネルギー危機、急激な金利上昇が景気を悪化させており、このトレンドは来年も続くと見ている。
欧州経済の先行きは暗い。
さて、一方日本株はどうだろうか。日経平均のチャートを見てみよう。
右肩下がりではなく、28000円から26000円付近でボックス圏を形成している。上がったり下がったり。
右肩下がりに落ちている欧米に比べ日本は相対的にマシだと言えるだろう。
10月の相場はどうなるかだろうか。企業決算発表がぼちぼち出てくる。
オレは決して悲観はしていない。円安による好業績の流れは続くと見ていて、株式市場から一旦引き上げたマネーが日本株に向かう可能性は十分ある。
先週は株価下落はキツかったが、狼狽売りするようなカッコ悪いことはしない。
むしろバーゲンセールが始まったと思って買い進めるのが正解だろう。
兎に角相場に居続けること。個人投資家としてそれが大事だ。
おわり