松乃湯ロス症候群

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松乃湯が閉館して早一週間が経った。営業最終日の前日である3/30に宿泊して、最終日3/31の朝に入ったお風呂が私にとって最後の松乃湯であった。

それ以来、他のサウナに行く気力が無くなってしまった。近場には柚木の湯があるのだが、どうも行く気がしない。

気分はやや沈鬱である。

これって明らかに松乃湯ロス症候群ではないか。きっと私だけではないだろう。古くからの常連客が大勢いる。

みんな悲しいだろう。私も一緒だ、ただただ悲しい。

閉館後の松乃湯を怖くて見に行けない。灯火が消えた松乃湯の姿を見たくない。

大勢の人が働き、彼らの働きによって館内はいつも清潔で快適に維持されていた。

そこには老若男女が集い、風呂とサウナを楽しみ、そして食事を楽しむ場があった。

それがもうない。

辛い、悲しい、寂しい。

運営元が変わってリニューアルオープンしてくれないだろうかと淡い期待を待っている自分がいる。

これは噂話で真実かどうか分からないが、施設は取り壊されるらしい。

ということは更地にして、売却するのかもしれない。跡地に何が立つかは売却先は既に計画があるのかもしれない。

街中の温泉を利用して、ひょっとしたら高層マンションなんかが立つのかもしれないし、老人介護施設かもしれない。

コロナによる集客低下と設備の老朽化が閉館の理由だとのことだが、更地にして売却した方が儲かるという経営サイドの判断だったのだろう。

しかし、残された我々はどうすればいいのか。失った居場所をどうやって見つけたらいいのか。

私は途方に暮れる。

おわり