「働いたら負け」
この言葉が流行ったのは、もうずいぶん前のことだが──まさかこんな形で、現実になるとは思っていなかった。
厚生年金の積立金を基礎年金の引き上げに流用する──そんな法案が、自民・公明に加え、立憲民主党までが賛成に回る形で、今まさに国会で成立しようとしている。
正直、これは暴挙だと思う。
自分のために積み立てたはずの年金
私は47歳の普通のサラリーマンだ。
これまで20年以上、毎月、給与から天引きされる形で厚生年金保険料を納めてきた。
手取りが減るのは正直きついが、「これは将来の自分の老後のため」と思って納得してきた。
でも、今回の法案は、そんな私の気持ちをあざ笑うかのような内容だった。
あなたの年金積立金、赤の他人の年金の底上げに使わせてもらいます。
──は? それって詐欺じゃないのか?
「弱者救済」という名の合法的略奪
確かに、年金だけで暮らしている高齢者の生活が苦しいことは分かっている。
でも、それを救うために厚生年金の積立金に手をつけるというのは、筋が違う。
それって本来、税金でやるべきことだろう。
厚生年金は“保険”だ。保険というのは「自分のために積み立て、自分が受け取る」仕組みのはずだ。それを、他人に流用するなんて、制度の根本をねじ曲げている。
氷河期世代はいつまで搾取され続けるのか
私のような1970〜80年代生まれの「就職氷河期世代」は、社会に出るときからずっと割を食ってきた。
バブル崩壊後の超就職難 正社員になれず非正規でキャリアスタート 給与は上がらず、資産形成もままならず それでも地道に年金と税金を納めてきた。
そして、ようやく折り返し地点を過ぎた今、待っていたのがこれだ。
「ごめん、君の年金は他の人に使うわ」と
どこまで人をバカにすれば気が済むのだろう?
信頼を裏切る制度に、誰が希望を持てる?
私たちは、制度を信じて生きてきた。
そして少なくとも「払った分くらいは返ってくるだろう」と思っていた。
だが、積立金をこうして簡単に他用途に流用されてしまうのなら、もはや制度の信頼は崩壊している。
これでは、「年金は自己責任で自分でなんとかしろ」と言われているのと同じじゃないか。
国会議員の皆さん、本気でこれが正しいと信じているのか?
国民の年金に手を突っ込んでおいて、よく「安心の老後を」なんて言えるなと思う。
自分たちの議員年金や報酬にはびた一文手をつけないで、真面目に働いてきたサラリーマンの積立金だけをいじるなんて、道理が通らないにもほどがある。
今回の法案に対して、私は一人の納税者・一人のサラリーマンとして、強い憤りを感じている。
自分の年金が、自分のものではなくなる 働いても報われない仕組みが制度として認められる 真面目にやってきた人ほど損をする社会が固定化される
こんな社会で、誰が希望を持って生きていけるのか。
最後に
私は今回の自公立の暴挙に強く反対する。今夏の参院選ではこの法案に賛成した政党には票は入れない。
年金制度は、国民の信頼で成り立っている。それを壊すような政策を、絶対に見過ごしてはいけない。
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