遅々として進まない交渉の行方

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ある重要なプロジェクトが佳境を迎えつつある。

最後の最後で枝葉末節な些末なことでもめていて、お互い合意に至らないいわゆる膠着状態(デッドロック)が続いている。

うちの経営層も焦り始めている。

交渉が長引いて得する人間はいない。それは相手も同じだと思うのだが。

大企業の宿命なのだろう。ひとつのことを決めるのに長い時間がかかる。

今回のディールで私が興味深いと感じたことを少し書いてみたい。

まずは報連相。日本じゃ当たり前のこととしてよく聞く言葉だろう。報告、連絡、相談のことだ。

わが社の場合、交渉の進捗はけっこうマメに報告を入れるし、課題や問題点について相談もする。そして、方針を決めたり意思決定もその場でやってしまう。

もちろん些末なことでいちいち報告会などしないが、重要なアイテムはキチンと上層部に上げることが徹底されている。

一方、相手方は交渉担当役員がほぼ全権を委任されているような感じで、ほとんど上層部に情報を上げていないようだった。

デッドロックを起こしていることも、そのせいで全ての行程が遅れていることも相手方の幹部は多分知らされていない。

そろそろヤバイんじゃね?という状況までお互い追い込まれているのにメンツをやたらと気にする。

つまり、担当者をすっ飛ばして幹部に直訴するという行為は禁じ手とされていて、それをやられたら相手の顔を潰すことになるらしい。

面倒くせぇー。

わが社は全員野球で取り組んでいるが、相手方は交渉担当役員一人で釈迦力になっている。

これ以上妥協できないところまで来ているはずだが、さて、どうしたものか。(´・ω・`)

まぁ、私のような平の社畜は口出し無用なんですけどね。

おわり