会社組織というのは完全なる階層社会だと言っていい。
ヤクザの世界と一緒で「格」というものが幅を利かせている世界である。
同じことを喋っても発言した人間の「格」次第で受け止め方も異なるし、重みがも異なるものだ。
昔の漫画でナルト忍法帖がある。
忍びの世界にも序列があって、上忍、中忍、下忍と明確なヒエラルキーが存在する。
私なんぞは「下忍」だ。下っ端中の下っ端。それも年をくってるから伸びしろがない下忍である。
話を変えよう。
先日、職場の壮行会が行われた。
本社を去る私は主賓として出席した(久しぶりのただ酒だ)。
だいたい1時間ほどたったくらいで主賓が一人ずつ挨拶をするのだけれども、もう社畜どもは酔いが回ってブヒブヒ騒がしい。
私のような格下の社畜のスピーチなど誰も真剣に聞いていない。こういうのは聞く側の態度を観察していればよくわかる。
いちいち私のスピーチに割り込んでツッコミを入れてくる社畜ども。スピーチ中にムシャムシャ眼前の餌にがっつく社畜ども。お喋りに夢中になっている社畜ども。
「おーい!社畜ども。うるせーぞ。すぐ終わるから黙って聞いてろ!」
と心で呟く私。。。
一方、格上の社畜のスピーチの時は一転、皆さんお行儀よく背筋を正して聞いてやがる。勿論しょーもないツッコミ入れる奴もいなければお喋りに夢中になっている奴もいない。箸も止めて大人しくなっていやがる。
そして、「ここは笑って盛り上げるとこ」、「ここは拍手で盛り上げるとこ」というのを心得ていて、絶妙なタイミングでスピーチに反応しているから観察していると面白い。
まったく社畜どもの生態は分かりやすいな。
おわり