新型コロナ禍を楽観視する株式市場

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私は今回の新型コロナは日本のみならず世界経済に多大な悪影響を及ぼし、そのせいで世界恐慌が起こるのではないかと考えており、悲観的なスタンスです。

しかし、どこか心の片隅でこの嵐が意外に短期間で終息し、その後経済が急回復してコロナ前の平和が戻ってくるのではという甘い願望にも似た希望も捨てているわけでないです。

有効な治療薬や治療法が確立すれば、人々の不安心理は解消され、意外に早く経済はもとの軌道に戻るのではないかと思う時もあります。

確かによい兆しはあちこちで見られます。

アビガンがやはり重症化を抑える効果がありそうだとか、レムデシビルの認証もそうですね。あとリウマチの薬が過剰な自己免疫反応を抑制し肺炎の重症化を防ぐとの報告もあります。

日本でも緊急事態宣言の効果が出始めているし、新たな感染者数もかなり低い水準で抑えられており医療崩壊も起こしていない。実際死者の数は先進国の中でものすごく少ない。

アメリカに目を移すと自粛に耐え切れなくなった市民がデモを行ったりしているものの、総じて感染はピークアウトし、これから時間の経過とともに感染者と死者数はさらに減ってくると考えられます。

今のところ株式市場は素直に反応し、日米ともに株価が急速に回復しています。

日本も日銀の緩和マネー効果もあって、上がり下がりあるものの、5/8は2万円台を回復して取引を終えています。私は16000円付近まで下がってまず2万円回復はありえないだろうとの予想でしたから、正直びっくりしています。

株価が戻ること自体は喜ばしいことで、下がるよりよいことなんですが、私はどうも素直に楽観的になれないのです。明らかに株価が別の何かの力によって強引に吊り上げられている・・・そんな不安もあります。

少し薄気味悪いというか、なんとも居心地の悪い相場です。

悪いシナリオも描こうと思えば描けてしまうわけですね。例えば素人の考えですがリスクシナリオはこんな感じです。

  • 有効なワクチン開発が実現せず、特効薬も確立しないままウイルスが強毒化し、今冬に再流行して再び大規模な都市封鎖が世界各地で行われる。
  • これから冬に向かう南半球で感染爆発が起こり政情不安。通貨安、デフォルトの連鎖が発生。

世界経済はすべてつながっているので、上にあげたようなことが本当に起こったらなら大変な影響が出ることになるでしょう。

研究が進んでだいぶ新型コロナの実態がわかってきましたが、上で挙げたような最悪シナリオが起こりえないと断言できないところが恐ろしいところです。

まだむこう1-2年はどうなるかわからない。1年2年は無職になってもとりあえず生きていけるだけの資金は手持ち資金として確保しておきたい。そんな風に考えています。

おわり