何のためにリスクを負って投資するのか?
この問いに対し、「経済的自由を得るため」と答えるのが模範的な回答なのだろう。
金があれば嫌な仕事をしなくていい、朝の満員電車に乗らなくていいなど人生に選択肢の幅が生まれる。
そして元資金を雪だるまの如く大きく育て、そこから生まれる配当や利息だけで生計を立てる。
5000万の元手があれば年利4%なら200万円の不労所得が毎年手に入る。そして、その不労所得の範囲内で生活するというものだ。
いわゆるFIRE。
FIREを達成するため投資に勤しんでいる人は多いだろう。
嫌なことから極力逃げ、好きなことだけして生きていく。実に耳触りのいい言葉だ。
私はどうか?
確かに私も会社生活を窮屈に感じ、辞めて自由になりたいと思っていた時期はあった。
だが、ここ数年の私はFIREしたいとかあまり考えないようになった。
会社生活に特に不満はないし、自分の居場所のようなものを見つけているからなのかもしれない。
投資元本は3000万円まで育ったし、会社からの給料は決して多くはないが夫婦二人生活する分には問題ない水準だ。
無理にハイリスクをとって資産運用しなければならない理由は実はそんなにないことに気づく。
じゃあなぜリスクを取り続けるのだろうか?
理由は簡単。単純に株式投資を通じて経済のダイナミクスを感じることの方が楽しいのだ。
日々の値動きや経済ニュース、株をやってれば必然的に興味がわく。もっと知りたいと知的好奇心を刺激する。
自分で銘柄を調べて、良さそうなら買う。なんせ日本には3800社もの上場企業が存在するのだ。この中からキラリと光る銘柄を掬い取る。
時には目論みが失敗して手痛い代償を払うこともあるけど、分散投資さえしていれば失敗なんてすぐ取り返せるのだ。
つまり株式投資はローリスクのゲームみたいなもの。
だから楽しんでやれる。
銀行預金だとつまらない上に利子はほとんどつかない。
通帳の預金額を見てにんまりするなんて悪趣味だ。どうせなら証券口座の配当額をみてにんまりしたいものだ。
投資だろうが仕事だろうが何にせよ楽しんだ方が勝ちだということ。
楽しめなくなった時、仕事も投資も本気で止めることを検討するのだろうが、私はどっちも今充実してて楽しいので今のライフスタイルを続けることが正解だと思っている。
会社ではベテランの域に達し、会社への貢献も実感でき、部下もいる。投資はバリュー株の時代が到来し、申し分のないリターンを叩き出しており何もしていないのに資産がどんどん増えていく。
周りに惑わされず、流されず、私は私の道を歩んでいけば良い。
資産がさらに増えて配当金だけで本当に食っていけるとなった時、自分の身の振り方はその時考えればいい。
おわり