影響を受けた本を3冊挙げてください。 なぜですか ?
「あなたの人生に影響を与えた本は何ですか?」
こう聞かれて即答できる人はそう多くないかもしれません。しかし、私には即答できる3冊があります。今日はその3冊——
坂の上の雲(司馬遼太郎) 人間失格(太宰治) 投資で一番大切な20の教え(ハワード・マークス)
——を紹介しながら、それぞれが私の人生や価値観にどう影響を与えてくれたのかを綴ってみたいと思います。
1. 坂の上の雲|誇り高き時代の日本人に学ぶ
司馬遼太郎による長編歴史小説『坂の上の雲』は、明治という激動の時代を生きた日本人の気骨を描いた傑作です。
明治維新という内なる革命を経て、日本はわずか数十年で近代国家としての体裁を整え、世界の列強ロシアと互角に渡り合いました。その過程が、秋山好古・真之兄弟や正岡子規といった実在の人物を通じて語られます。
この物語を通じて私は、「自分の国に誇りを持つとはどういうことか」という根源的な問いを考えるようになりました。単なるノスタルジーではなく、未来へとつながる気概。歴史教育では語られないリアルな日本人の姿が、私の価値観に深く染み込んだのです。まさに、日本人として一度は読むべき名作です。
2. 人間失格|堕ちゆく人間の美しさと哀しさ
太宰治の『人間失格』。言わずと知れた昭和文学の金字塔であり、太宰の遺作です。
この小説の主人公・大庭葉蔵は、繊細すぎるがゆえに社会に適応できず、酒と薬物と女性に溺れていきます。客観的に見れば救いようのない堕落ですが、彼の弱さにはどこか人間味があり、不思議と憎めません。
しかも、どんなに堕落していても、彼の周りには必ず女性がいる。そこに男としての「業」や「哀愁」を感じると同時に、どこか羨ましささえ覚えるのです。小説としての完成度も極めて高く、読むたびに感情が揺さぶられます。
昭和の文学に触れたい人、あるいは「人間とは何か」を知りたい人にとって、この作品は間違いなく必読です。
3. 投資で一番大切な20の教え|マインドセットの教科書
最後に紹介するのは、やや異色ですが、私の人生に実利的かつ精神的にも多大な影響を与えた一冊——ハワード・マークス著『投資で一番大切な20の教え』です。
著者は米国の著名投資会社「オークツリー・キャピタル」の創業者であり、この本では投資における基本的な心構えから、市場との向き合い方、リスクとの付き合い方まで丁寧に解説されています。
私自身、投資歴は10年以上になりますが、この本との出会いがなければ、おそらく今のように本気で投資に取り組むことはなかったでしょう。それほど本質的な内容が詰まっており、「相場に振り回されない思考法」が身につきます。
特にこれから投資を始めたいと考えている方には、まずこの一冊を読んでおくことを心からおすすめします。初心者にとってのバイブルであり、中級者にとっても再確認の書になることでしょう。
まとめ:本は人生の道しるべになる
今回紹介した3冊は、それぞれジャンルも時代背景も異なりますが、どれも「人間としてどう生きるか」「何を信じるべきか」を私に教えてくれました。
本は単なる娯楽ではなく、ときに人生を方向づける道しるべとなります。もしまだ読んだことがないという方がいたら、ぜひ手に取ってみてください。あなたの中に眠っている何かを呼び覚ましてくれるかもしれません。
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