世の中には少なからず億万長者になったにも関わらず働き続ける人がいる。
だいたい大企業の創業者とかITベンチャーの社長さんだとかそんな人はこれ以上働かなくても十分生きていけるはずなのに働いている。そんな例をあげれば枚挙にいとまがない。
楽天の三木谷氏、ソフトバンクの孫氏、ユニクロの柳井氏。まぁこういった人たちである。
金に何の心配もない(一生かけても使いきれない金がある)人がなぜ働き続けるのかについて考えてみた。
上に挙げた方々はちょっと規格外の人たちだから、庶民の尺度で測れない部分もあるだろうけど、彼らも同じ人間だ。
仮に今私が3億円の年末ジャンボにあたったら、100%今の会社は辞めるに違いない。
でも、彼らはそんな選択肢を取らないだろう。3億円なんて彼らにとっては鼻くそみたいな金額だし、このクラスの人間はもはや金のために働いているとは思えない。
彼らと私の差は何なのか?(能力ではなくてモチベーションという意味で)
それってたぶん自分の裁量で仕事ができるできないの違いなんじゃないだろうか。
私のような社畜は会社の金をたとえ100円でも使うためにはクソ上司の許可が必要で面倒な事務処理が必要だが、彼らはそんなことまったく関係なく自分のやりたいことに会社の金を使えるだろう。
或いは自分以外の誰かに面倒くさい仕事をさせる権限を持っているし、浮いた時間で好きな仕事が出来るのだろう。
言いたいことを言えるし、やりたいように金を動かし、会社を動かし、それは社会を動かすほどの巨大な影響力をもっている。
それが彼らを突き動かしている仕事へのモチベーションなんだろう。
一方、私は彼らに比べれば本当に惨めだ。ミジンコみたいな存在だし極めて不自由な存在だ。
たぶんだが、柳井氏が今の私の会社の私のポジションを勤めたらソッコー辞めると思う。続けられるわけがない。続ける意味も理由もないだろう。
柳井氏が私のクソ上司に頭を下げて100円の経費について認めてもらうよう懇願する理由はないだろう。
私の場合、裁量と自由がもう少しあればクソみたいな仕事でもモチベーションは少しは上がるのだろうけど、今の状況じゃあな・・・。
昔、サラリーマンがなぜ出世を目指すかの理由として、会社の金をある程度自由に使える権限が役職が上がると同時についてくるから、という説があった。
一昔前はそれは事実だったろう。
昔の上司は会社の金でタクシー使って帰って、個人的なキャバクラだって会社の経費で落としてた奴もいたくらいだ。
たまに経理部から領収書の中身について質問が来たりしてたが、上手く言い逃れてた。
今は規律がものすごく厳しくなっているから会社の金でキャバクラとかあり得ない。バレたらグビだろう。
そう考えるとサラリーマンの出世のメリットは自己の裁量でできる仕事の幅が広がることと役職と責任に応じたサラリーということになる。
結局のところ、自己の裁量でどれだけ仕事が出来るのかが働くモチベーションとして大きい。これは間違いないと思う。
おわり