全体主義も年功序列もいいじゃないか

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若手社員のSクン。相変わらず同じチームのグループリーダーYさん(女性)の勤務態度と仕事へのやる気のなさに憤怒しています。

具体的にYさんは

  • しょっちゅう遅刻する
  • 頻繁に休みを取る。病欠多し。
  • 仕事を周囲にふるだけで率先して自分からは動かない

まぁこんな感じです。

ちなみに私とYさんは同じ世代です。

まぁ、部下からすればあまり尊敬できない上司の典型かもしれません。少なくともチームをぐいぐい引っ張るタイプではない。

けど、この程度で憤怒するレベルか正直疑問です。

組織の中にはYさんみたいなタイプは必ずいますから、いちいち目くじら立ててたらきりがないと思うのですが。

Yさんなんて放っておけばいいし、チームにとっては全く無害ですからね。10年後はSクンも中年のオッサンになっててYさんと同じ立場になってるかもしれないのですから。年寄りには優しくせーよということ。

逆にYさんのような働きぶりでも会社はちゃんと彼女に給料とボーナスを支給してくれるわけですから、考えようによってはすごいことです。

つまり、優秀な社員もそうでない社員もみんなが同じ釜の飯を食うという全体主義こそが日本企業の伝統的な文化なのですね。

例えば会議に沢山のメンバーが招集されるのも、全体主義的な思想が裏にはあって、「みんなで物事を決める」ことを尊しとする発想が根本にあります。

これはある意味弱者救済策でもあるのです。何の意見も持たない社員も会議に出てるだけで参加した気にさせる。落伍者を絶対に出さない仕組みと言えます。

そして会議を通して何となく全員の合意形成が図られ、それが意思決定となります。良くも悪くもそれが日本企業のスタイルであり、そのことは理解しておくべきだと。

そんな話をSクンにしてみました。別にYさんをかばうつもりはありませんけども。

さらに私からSクンへの助言は以下のようなものでした。

  • 今の会社のサラリーに満足していないなら業界を変える転職が有効。給料レベルは業界で決まる。仕事の内容で決まる訳ではない。まだ30歳だからひょっとすると総合商社だって狙えるかも。
  • 日本の古き良き年功序列の会社とはまさに今の会社。そのメリットは絶大。給料は毎年数%ずつ確実に上がることがほぼ約束されている。
  • 全体主義のぬるま湯に浸かっていては自身がダメになると思うなら超実力主義の外資系に転職すればいい。
  • いずれにしても今の会社が如何に社員を手厚く保護しているのか、福利厚生、年金制度、退職金制度面からじっくり比較した方がいい。

別にSクンに転職を勧めているつもりはないのですが、今の会社のメリットを冷静に見極めることは無駄にはならないかと思います。

全体主義も年功序列も決して悪いわけではない。理解して納得すればいいのです。納得できないなら日本型企業はどこにいっても満足できないでしょうから外資系に行くかかそれこそ起業した方がいいでしょう。

おわり