コインチェックのNEM流出事件はこの先どうなるのか予断を許さない状況かと思います。
会社側は日本円で被害者に返金すると発表しているそうですが、具体的な財源の裏付け、支払い時期や方法は未だ不明なままです。
SNSでは一連の事件が同社の自作自演ではないかとか、近いうちに自己破産するのではないかといった噂も出ています。
今回の事件に巻き込まれてしまった方には同情します。
仮想通貨の価値が下落して損失を食らうなら自己責任でしょうが、預けてたコインが取引所の怠慢で窃盗の被害にあったわけですから犯人が悪いとはいえ、運営側を憎む気持ちはわかります。
ショックでしょうが、これで人生が終わるわけではありませんので気をしっかりもって下さい。生きてりゃいつか損失は取り戻せると信じ、決して自暴自棄にならないよう。
さて、私はというと幸い仮想通貨に投資していなかったので、被害に遭うことはありませんでしたが、ニュースやSNSのやり取りを見るにつけ、以下の4点が個人的には気になりました。
① 被害者26万人
この数字は予想しておらず、こんなに仮想通貨への投資家がいたことに驚きました。一方でまだ始まったばかりとはいえ、積み立てNISAの口座数は20万人らしく、仮想通貨への投資がいかに普及しているのかを伺わせる数字です。
② 被害者の大半が30-40代、次いで20代だったこと
私も40代なので、同世代やもっと若い世代が被害に遭ってしまったことは残念です。特に子育て世代は張った金額も相当に大きかったでしょうし、その分被害額も大きかったのではと推察します。
そうした中、SNS上では殆ど全ての資産を仮想通貨に投資して一攫千金を狙った人がいることが紹介されていました。
ある意味で今までは不遇な人生を歩んできたせいで、人生一発大逆転を目指したんだと思いますが、これも聞いていてとても心が痛みます。
③ やっぱり胴元が儲かっていること
これは古来から言われていることで、ギャンブルに参加するのではなくその胴元に投資するのが最もリスクが低い投資方法であったりします。
パチンコをやって資産を増やそうとするよりもパチンコメーカーとかパチンコ運営会社に投資をする方がはるかに儲かる可能性が高いということです。
ただ、仮想通貨の狂騒劇を見ていると仮想通貨への投資にかけてみたくなる気持ちはわからないわけではありません。
④ 悪徳アフィリエーターがしきりに仮想通貨を煽動していた
今はネット社会ですから口が上手い輩がアフィリエイトで無知なる者を仮想通貨の世界に引っ張りこもうと躍起です。イケダハヤト氏なんかがそう。「まだ仮想通貨もってないの」という挑発的なブログタイトルに煽られて仮想通貨に参入した人もたくさんいたことでしょう。
ボラリティがとても高く、とても素人向きの投資先ではなくなっているにも関わらず、煽動者は手を緩ません。新規参入者が増えればカモが増えると思っているでしょうし、アフィ報酬も入るので。
今回の仮想通貨暴落はライブドアショックに似ている
私がまだ大学生の頃、当時は新興市場への投資熱が加熱していて、新興株やってない奴はバカという風潮でしたし、マスコミはしきりにホリエモンを英雄扱いして持ち上げていました。
その後、ライブドアショックでそれらの株の価値が吹き飛んだことを覚えているでしょうか?
このライブドアショックを食らった世代は恐らく今は50代が中心だと思うのですが、今回の仮想通貨狂騒劇からは一歩引いて観ていたんじゃないかと推察しています。
おわりに
仮想通貨の乱舞はバブルの様相を呈していると思ってますが、投資の渦中にいる参加者は聞く耳を持たないのが常です。高いところで掴み安いところで売らされるという投資では最も避けるべき行動をやってしまう。
一連の騒動から学びとれる教訓は「自分が理解していないものへ投資してはならない」ということですかね。
おわり