日大のアメリカンフットボール部の蛮行がもっぱらワイドショーを賑わせているようだ。
アメフトのルールも知らないしあまり興味はないがラフプレーを指導者が指示するというのは悪質だと思う。
スポーツの基本はフェアプレーである。何でもありならそんなものスポーツでも何でもない。他所でやってくれと言いたい。
それにしても日大の選手たちは少し気の毒だ。運が悪かった。
監督の指示があったことはわかりきってて、監督が選手に汚い手を使わせた。
ある意味加害選手も犠牲者と言える。監督が指示を出さなければこんなことにはならなかったからだ。
だが、異常なのは監督の指示一つで選手が簡単に良識の枠を飛び越えてラフプレーに手を染めてしまうことだ。
これは長年体に染み込んだ日本の教育のせいだという見方もできる。つまり、集団スポーツの選手は幼少の頃から監督やコーチを始め周囲の大人の言うことは絶対という不文律の中で成長してきたのだ。
河川敷でロードバイクを走らせているとソフトボールや少年野球のチームが練習しているシーンに出くわす。
そこには必ず横柄に足を組んで椅子にどかっと座った監督とおぼしき大人がいて、試合に檄を飛ばしたり、子供たちに説教かましていたりしている。
私は偉そうにふんぞり返ってる大人が大嫌いだった。私が集団スポーツが嫌いになったのもこれが原因だと思う。
小学生低学年の頃サッカーを習わされたことがあった。そのチームのコーチがまた厳つかった。まるでラオウのような威圧的なオーラをまとっていて、失敗したらよくみんなの前で平手打ちされたものだ。
暴力で子供を支配されれば日大の選手のようなメンタリティをもった選手はすぐに出来上がる。そして監督の指示一つであのような危険なプレーに走ってしまうのである。
日大の一件を見ていて、まだまだ集団スポーツ界には監督の指示が絶対だとかいう悪しき文化が残っているということがわかった。
この文化は少なからず企業文化にも浸透してきたはずで、つまり、社長、上司が言ったことは絶対服従という完全な縦社会を構築するのに貢献してきたのだ。
理不尽な仕事、長時間労働でも黙って黙々と働くのは幼少から染み付いた上に対する絶対服従という文化のせいだと思う。
大人の責任は大きい。私には子供がいないから関係ないが、子供を野球やサッーカーなどの集団スポーツに入れるときはよくよく監督やコーチの性格を見極めるべきだろう。暴力を振るう大人など最低だ。
おわり