新型コロナによる死亡者が日本が際立って低い理由

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新型コロナがパンデミックを起こして世界を混乱の渦に巻き込んではや3カ月はたとうとしています。

5月16日現在、ロイターによると世界の感染者数累計は454万人、死者累計は30万5千人となっています。

中国武漢で発生したこの新型コロナウイルスは瞬く間に世界に拡散し、まずイタリアが被弾、そして欧州大陸全体に広がりました。

早期に中国からの航空便を止めたアメリカも時間差をおいて欧州から入ってきたウィルスがあっという間に拡散し、阿鼻叫喚の地獄絵図がニューヨークに出現しました。

当初からSNS界隈でBCG予防接種と新型コロナによる死者数には統計的に有意な差があるのではという説がでていました。

日本が先進国の中でも際立って死者の数が少ないからです。実際10万人当たりの死者数というのを比較するとアメリカは9人ちょっと、日本は3人にも満たないのでやはり日本は死者がかな低く抑えられています。

なぜ日本が欧米のような酷い状況に至らず、死者の数をこれほど低く抑えることができているのか、私もとても興味があります。

このことについて、専門家委員会の尾身先生が興味深い解説をされているので、当ブログでも引用させていただきましょう。

尾身先生曰く、日本で新型コロナによる死者数がダントツで少ない理由は主に3つあるとしています。

①充実した医療体制と適切な治療

国民皆保険という制度。まずこの制度がとても重要です。最大の死者数を出しているアメリカは皆保険制度はなく、医療保険に入れない貧しい人々は病気になっても医者にかからず、ばたばた亡くなっていきます。

また、結果的に懸念されていた医療崩壊を起こさず踏ん張っており、今のところコロナ患者は適切な治療とケアを受けており、多くの患者が救われています。日本の死亡率が低いのもうなずけますね。

②初期のクラスター対策が有効だった

1月末の旧正月の中国人観光客がもたらした新型コロナの第一波は国民の警戒が最高潮にあったことも奏功して封じ込めに成功。これは本当に奇跡だったと思います。

3月に入って警戒が緩み、欧州からウイルスがもたらされ、感染拡大を起こしてしまいました。志村けんさんもこの第二波の犠牲者となってしまいました。

ですが、保健所医療関係者の尽力もあり、第二波の初期にクラスター対策を徹底したことが制御不能な感染爆発を防いだとしています。

日本には韓国のように大規模なPCR検査はないので、限られた検査能力をクラスター対策中心に割り振ったことはいろいろと議論はありますが結果的に正解だったということです。

いたずらに検査を増やさなかったことが医療崩壊を未然に防いだのではないでしょうか。

③国民の健康意識が高い

これは会見で尾身先生もおっしゃってますが、日本が欧米よりかなり感染者、死者が低く抑えられている最大の要因は「国民の健康意識の高さ」です。

日本人は清潔が大好きです。それにマスクや手洗いうがいの習慣も幼いころからしっかりと教育されています。衛生面がしっかりしていることも感染拡大を防いでいる要因だと思います。

加えて、これは会見で尾身先生は言及していませんが、日本が欧米に比べて肥満率が低いことも死亡率に影響を与えているのではないかと思います。

先進国ではアメリカがぶっちぎりで成人の肥満率が高く、37%とのデータもあるますからざっくり3人に1人は肥満です。日本はというと、4.4%ですから低いですね。

肥満と生活習慣病などの基礎疾患は相関があると言われているので、肥満+基礎疾患+コロナが揃えば致死率は高くなると言えそうです。

とはいえ油断は禁物

日本は死者を低く抑えることに成功しており、今のところ新型コロナとの戦いは優勢かと思います。

ひょっとしたら本当はBCG仮設もポジティブサイドに効いているのかもしれません。いずれにせよいつか科学が白黒つけてくれるでしょう。

重要なことはBCG説の確からしさではなくて、そんな本当かどうかわからないような説を信じてガードを緩めないことです。

気を緩めたらすぐ感染が拡大してしてこれまでの自粛の努力がぱーになります。そういうことだけは避けなければなりません。特に三密がそろう環境になるべく自分を置かないこと、これしかないです。

日本が欧米のような悲惨な状況を避けられたのは幸運が重なったからに過ぎない・・・気を緩めたら欧米のように医療崩壊を起こし、救える命が救えなくなる。そう考えた方がいいですね。

コロナとの戦いは長期戦になりますので、まずは自分が感染者にならないこと。それを心がけたいと思います。

これから各国で経済活動が再開されますので、多くの人がこれまでの自粛の反動で出歩くと思いますが、私は大人しく家でのんびり過ごそうと思っています。

おわり