中国リスクこそが目下最大の不安定要素だろう

Pocket

マスコミはウクライナ戦争やら知床観光船沈没などで騒がしいが、中国から届く不穏なニュースについてあまり報道していないようだ。

オミクロンの感染を抑えるために容赦ない人権侵害を伴うロックダウンを続けている。期間はついに40日を超えた。

住民は地区ごと封鎖され、通勤はおろか食料の買い出しすら許されない。感染者が出れば2週間封鎖。

これだけ激しい封鎖をしてもコロナは下火になってもゼロには程遠い。封鎖を解けばまたすぐ感染者は増えるだろう。

感染者が増えればまた封鎖をする。それの繰り返しになる。封鎖中は経済活動が止まる。上海のような輸出ハブが止まれば、その影響は中国だけにとどまらない。

世界のサプライチェーン全体が再び混乱するのは間違いない。さまざまな部品が入ってこないので日本のものづくり産業も打撃を受けること必至だ。

コロナによるロックダウンは上海だけにとどまらない。既に北京でもロックダウンが始まっている。

今のところ習近平はゼロコロナ方針を変えるつもりはないようだ。如何なる犠牲を払ってでもコロナを封じ込める覚悟のようだ。

しかし、それはもはや現実的ではない。感染力の強いオミクランをロックダウンでは制圧できないのだ。上海です40日も封鎖をして抑えられていないことを見れば明らかだ。

だが、習近平は封鎖を解くことはできない。解けば制御不能の感染爆発が起こり、夥しい死者が出るからだ。

残念ながら中国は今まさに進むも地獄引くも地獄の状態にある。唯一の方法はプライドを捨て去ってmRNAワクチンを米国から輸入することだ。

だが、習近平がそんな屈辱的な判断を下すことは絶望的だと言っていい。何故なら習近平にとって国民の命など取るに足らないことだからだ。

中国はこのまま破滅に向かって突き進む。そして世界を巻き込んで大混乱に陥れる。

今年は暗い一年になりそうだ。

おわり