中国がこの紛争の行く末を決めるのかもしれない

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ウクライナはロシアの侵攻に持ち堪えている。しかし、民間人の死者が増えつつあり、ロシアの攻撃がより残虐性を帯びている。

世界は経済制裁でロシアを封じ込めようとしているが、ロシアとの全面戦争は避けたいので兵力をウクライナに投じることは出来ない。

だが、武器供与という形でウクライナを支援しつつ、NATO加盟国でウクライナと国境を接しているポーランドやルーマニアに米兵を増派してNATO加盟国への侵略は1インチすら認めないという姿勢を見せている。

同盟国を守るというのアメリカの強い意志を感じる。

昨夜のバイデンの一般教書演説を聞いててそう思った。バイデンの同盟国重視の姿勢がよく伺えた。良い演説だったと思う。

ウクライナの愛国心は賞賛に値する。士気の低いロシアに簡単に屈さないだろう。

直接軍隊を派遣できなくても、世界はウクライナ側についている。

日本はウクライナ大使館を通じて20億円もの寄付が集まったらしい。その半分は楽天の三木谷社長だときく。

自由こそが資本主義の基礎であり、三木谷社長はそのことをよく理解しているのだろう。自由を武力で破壊するようなロシアには正義の鉄槌を下さねばならない。

資本家が出来ることを三木谷社長はやったのだ。彼に続く資本家が現れないのが日本の情けないところだ。

経済的なロシア包囲網が形成されつつある。英BPもシェルもガス権益から手を引いた。これは大きい。

ロシア軍撤退の国連決議で中国が棄権に回った。これはサプライズだ。ロシアと中国間がそれほど蜜月ではないことが伺える。

中国がロシアを見限れば、事態は大きく動くかもしれない。

国際金融からロシアが締め出されても、中国さえ味方でいてくれれば原油や天然ガスと引き換えに様々な交易を中国とのみ継続することで経済的破綻を免れる或いは延命することができるだろう。

だが、その頼りの中国がロシアにNOを突きつければ、いよいよロシアは完全に孤立する。

孤立したキツネが何をしでかすか、それが恐怖であるが、中国が動く時、この戦争の行く末もまた大きく動くだろう。

おわり