幼少期の憧れ。それはサラリーマンになること
子供の頃の夢。実は私はばっちりスーツに身を包んだ会社員、つまりサラリーマンに憧れていました。
トレンディードラマ(今は死語ですね)世代ですから、TVの中の織田裕二も吉田栄作もスーツ姿がきまっていてかっこよかったんですね。
ドラマからは私自身を含めて現代のサラリーマンが抱える複雑な悩みは見事に省略されていて、中学生の頃はサラリーマンに何の抵抗感もなかったです。むしろ憧れてました。
それにいい会社に勤めれば金持ちになれると無邪気に信じていました。
というのも私の父親は小さな町役場の役人でしたから、給料は安く、幼少期はいわゆる団地住まいでした。
一方同級生は立派な戸建てに住んでいて、遊びにいくたびにうちの貧しさを嘆いたものです(親父、ごめん。苦労も知らずに好き勝手書いてます)。
ですから私の中で役場職員というのは安月給というイメージが完全に出来上がっていて、将来の選択肢からは外していました。
公務員をバカにしていた
若かりし頃は公衆への奉仕者たる公僕をバカにしていた節があります。薄っぺらい給料でせこせこ働くイメージが強かった。それが親父の背中と重なっていたのです。
安定しているから公務員を目指す人間も内心バカにしていました。
昔、知り合いに市役所に勤めることが子供の頃からの夢だったと言っている奴がいて、閉口したことを思い出しました。
「市役所に入るのが夢?なんて夢のない奴なんだ、コイツ」と思いはしましたが、もちろん口には出しません。
私が就職した2000年代初頭は就職氷河期でしたから、周りでも民間企業に入れなくて最終的に町役場や市役所に入った人も多かった。
公務員というのはある程度雇用の受け皿としての役割もあったんだと思います。
2016年の将来なりたい職業ランキング
今でも公務員が人気なのか調べてみましたら意外な結果でした。なんと、今の男の子の将来なりたい職業ランキング一位はサラリーマンです。
なんと私が幼少期の頃と一緒じゃないですか!・・・て、これが健全とは全く思えませんが。
ちなみに二位はサッカー選手(プロ野球じゃないんですね(-_-;))、そして三位が公務員です。
アジアのその他の国だと一位は医者とか教師です。サラリーマンや公僕になりたいというのは日本特有の現象のようでした。
サラリーマンになってみて
おっさんになった今、公務員をバカにするようなことはありません。むしろ公のために働く方々を尊敬しますし、行政サービスがなければ社会は回りませんしね(天下りは許せんけど)。
そんなことより幼少の頃から憧れていたサラリーマンになって、どうだったのか?
率直な感想は「お腹一杯」です。もういいかな。もう十分かな。そんな感じです。
かといって明日からサラリーマンを辞めて自由に生きるという選択肢を取るわけでもなく、だらだらとこの生活が続いていきそうです。
ただし、サラリーマンを辞めて自由になることを諦めているわけでもありません。
おわり