日本で働く社畜たちと違ってアメリカは随分労働環境はいいと思う。
まず満員電車での通勤という地獄を味わう必要がない時点でアメリカの労働者の方がはるかに恵まれている。
オフィスも広々としているし、社畜たちもその中でのびのびと仕事ができるってもんだ。
一方、東京はというと悲惨だ。
満員電車の苦痛に耐えてやっとたどり着いた職場はこれまた社畜どもの人口密度が高い。社畜というかもはや家畜のレベルだ。小さな豚舎に押し詰められた豚のようだ。周りの声はうるさいし、雑音が気になる。集中出来ない。
昼になればチャイムを合図に社畜どもがぞろぞろと仕出し弁当を取りに行列を作っている。
これもメリケンどもには異様な光景に映るらしい。
こんな劣悪な環境で一生会社のために働きたくねぇぇ!
その気持ち、よくわかる。だから日本でフリーランスが増えるという現象はとても理解できる。
私が学生の頃から「フリーター」という言葉があったし、ひとつの会社に縛られずに自由に生きたいと思うのは至極当然の欲求だとも思う。
これは長年日本固有の事情かと思っていたが、フリーランスないしフリーターが増えているのは日本だけではないらしい。経済成長を続けるアメリカにおいてでさえものすごい勢いで増えているのだとか。以下、詳しく書いてあるので興味のある方はどうぞ。
超格差を生む「ギグ・エコノミー」残酷物語――FB共同創業者が救済策を提案
私は初めて知ったがギグというのは「単発の仕事」という意味らしい。文章や数字の入力とか配達、買い物、家事の代行業なんかがこのギグに該当するらしい。日本のドヤ街でいう「日雇い労働」とは異なるようだ。
元々アメリカは雇用の流動性が高い。会社が嫌になれば辞めるし、引っ越したくなったらけっこう自由に住む場所も変える。会社にも土地にも縛られないイメージが強い。
そんなアメリカにあってなぜフリーランスがそれほど増えるのであろうか?
この記事はその核心には触れず、こういう低所得で不安定なフリーランスに対し月400ドルのベーシックインカムを与えようという提言になっている。
面白いのはその提言が政府やNGOから出ているのではなく、ITの寵児である富豪から提言されているところがアメリカらしい。
日本ではこういう話には決してならないだろう。
2008年だったか年越し派遣村とかで非正規労働者の困窮がクローズアップされた時も、自己責任論が強かった。孫さんも柳井さんもこのことについて何も語っていない。
しかし、このギグというのは米国だけの話ではなく、インターネットを介して国境を跨いで広がっており、基本誰でも出来る仕事だから過当競争で賃金がやばいくらい安いのだとか。
付加価値の低い仕事ってのはこうしてどんどん安い国に持っていかれてしまうよという身もふたもない結論になってしまった。
おわり