預貯金にマイナス金利を適用すべきだ

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日本人の資産は約1800兆円…、随分と貯め込んだものだと驚きだ。2008年のリーマンショック時はさすがに一瞬凹んだが、それ以降毎年資産は伸び続けている。

だが、気になるのはその内訳だ。日本人の貯金志向は相変わらずで、1800兆円の約半分は預貯金だという。

ざっくり900兆円が銀行や郵便局の口座に眠っているのだろうか。実にもったいない話ではある。なぜ日本人はこれほど預貯金を信奉するのだろうか?謎だ。多分、何も考えていないというのが真実だろう。そう、難しいことをごちゃごちゃ考えるのが面倒なのだ。

しかし、これら銀行で寝ている900兆円ものカネが投資に向かえば、その配当金だけで毎年数兆円もの新たなキャッシュが創出され、それが経済活動にも回されて日本の景気はいっきに拡大するのだが。

これだけ情報化が進んで投資環境が改善され投資のハードルが下がったのに依然として預貯金比率が高止まりしている。不思議な国民性である。

いっその事1000万円を超える分の預貯金にはマイナス金利を適用すればいいんじゃないかと思う。そうすれば資金は投資に向かうかもしれない。

が、たくさん預貯金を銀行に預けてるのは高齢世代だとすると、話はそんなに単純ではないだろう。老い先短いわけで、微々たるマイナス金利なら我慢するかもしらないし、一部の人は自宅に金庫を設けてそこに現金を保管するだけだろう。今さらリスク資産に投資する動機は高齢世代にはない。

そうすると、やはり贈与税を無くして生前から余剰キャッシュを子や孫世代に移管するのが有効なのではないか。若い人は金が必要だから一部は個人消費に回されるだろうし、余剰キャッシュの一部は投資に回される可能性も高くなる。

銀行に預けている限りそのキャッシュは死にゼニとなっており、日本経済にとって何の貢献もしていない。

実にもったいない話だ。

おわり