昨日、バイデン大統領のインタビュー動画が公開されたので、中身を聞いてみた。以下のURLから飛べるので、ぜひ聞いてみてほしい。
13分ほどのインタビューで、ウクライナ危機については3分くらいから始まっている。
インタビューの中でバイデンはロシアが選ぶ道は二つあり、一つは第三次世界大戦を始めること。
もう一つは国際法を侵した代償を支払うこと。つまりは経済制裁である。
バイデンがインタビューの中で述べている通り、経済制裁に即効性はない。何ヶ月、いや数年かかるかもしれない。
だがロシアは着実に弱体化するだろう。世界経済の枠組みから排除されるのだから、影響がない方がおかしい。
ロシアはウクライナから簡単に手を引かないだろうし、この紛争は長期化するだろう。欧米共にロシアと全面戦争、つまり第三次世界大戦は望まないが、ウクライナを見殺しにはしない。
兵器の輸出、経済的支援を通じてウクライナを強力にバックアップするだろう。日本も金だけは出す。草の根の寄付も始まっており、楽天の三木谷さんは10億円の私財を寄付した。
ロシアの思い通りにはいかない。
ロシアの狙いは自由主義陣営を揺さぶって分裂させ、それによってNATOを弱体化させることにある。そして、ソビエト帝国の再興を夢想している。狂った妄想としか言いようがないが。
ロシアは西側が強い経済制裁に打ってこないと計算していたようだ。エネルギーをロシアに握られているドイツ、イタリアが強気に出れないと踏んだのだろう。
だが、皮肉にもその目論みは失敗だ。自由主義陣営は分裂どころか、アメリカの下一枚岩になりつつある。
ロシアの今回の一方的なウクライナの主権侵害と侵略行為は目に余る。このような暴虐を世界が傍観したり、許しては世界秩序が崩壊する。
ロシアを金融システムから排除すれば、なるほど多大なる返り血を覚悟せねばならない。物価は急騰するだろう。
だが、我々は自由主義を守るためにその苦しさに耐えねばならない。そして断固とした決意でならずもの国家にノーを突きつけなければならない。
世界は図らずも今回のウクライナ危機で団結力を固めた。ロシアにとっては皮肉なことに弱体化を目指しておっ始めた戦争が、自らの弱体化だけでなく、西側陣営の団結を促す結果となったのだ。
この団結に日本も役割を果たすことになろう。価値観を共有する欧米豪としっかり連携し、力による一方的な侵略に対して対抗することを示せたのだから、これはもう一つの独裁国家中国への強い牽制になっている。
ウクライナの次は台湾と尖閣だ。西側は独裁者どもの好き勝手にはさせない。強力に対抗する。台湾に中国が攻め込めば、どうなるのか。中国はウクライナ危機を固唾を飲んで見ているに違いない。
おわり